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伊坂幸太郎の『オーデュボンの祈り』非日常的な島で起こる不可解な事件が面白い【感想】

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「オーデュボンの祈り」は、伊坂幸太郎さんのデビュー作です。

なんとなく、あらすじを読んで続きが気になり購入、とても読みやすく一気に読みました。伊坂幸太郎さんという作家さんに興味をもつきっかけにもなった作品です。

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目次

『オーデュボンの祈り』あらすじ

システムエンジニアとして働いていた伊藤がある日、コンビニ強盗を起こし失敗。

警察から逃げる途中で気を失い、目が覚めると見知らぬ島にいた。

“荻島”というその島には妙な住人が住んでいる。嘘しか言わない画家、殺人を許された男、未来が見えるカカシ。

翌日、未来が見えるはずのカカシが殺された。カカシはなぜ自分の死を阻止できなかったのか?

オーデュボンの祈り おすすめポイント

不思議な住人が住み、ありえないことが起きる“荻島”

伊藤が連れてこられた“荻島”という場所は、仙台の沖にあるという孤島。

“荻島”は地図にものっていない、150年もの間、外部と交流をたっている島である。

まるで時間がゆっくり流れているような非日常的な島で起こる不可解な事件の話。

外界から隔離されているがゆえに島には独自のルールがあり、島の住民も普通とはかけ離れている。

未来が見え、しゃべるカカシの優午。なぜか嘘しか言わない画家の園山。島の法律として殺人を容認されている桜という男。

とてもシュールで、まるでファンタジーの世界を描いているみたいだが、謎が多く、ミステリーの要素も十分ある。

非日常的な島で起こる事件なのだが、島外の世界の話も少しずつ出てくるので、「この島、本当にあるんじゃないか?」と思えてしまうのが不思議。

なぜカカシは殺された?

これがこの作品の最大の謎だろう。誰が何の為に殺したのか?

なぜカカシは未来が見えるのに阻止できなかったのか?

伊藤は島の住人たちと関わりながら、この謎の真相に迫っていくわけだが、物語のところどころに散りばめられていた伏線が最後に見事に回収されていく。

まるでパズルのようなミステリーである。

ミステリーの王道のような、“名探偵がトリックを解明し最後に犯人をおいつめる”というような爽快感はないが、もやもやしていた謎が徐々に晴れていくので、読んだあと不思議な満足感に包まれること間違いなし。

まとめ

読んだ感想としては、正直デビュー作とは思えません。

あらゆるところに謎をとく鍵がちりばめられていて、最後はそれがひとつに繋がる感じがとても見事で、伊坂さんの作品は伏線回収が素晴らしいと言われていますがそのとおりだと感じます。

あらすじを読むだけで続きが気になり、思わず手にとって読んでみたくなるような不思議な世界観、私もそう思った読者の一人です。

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